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ワシントンD.C.

ワシントンD.C.へ行ってまいりましたヽ(*゜∀゜*)ノ

もうちょっと詳しく書きます。アメリカ合衆国の首都、どこの州にも属さない連邦政府直属の特別区、その名もワシントン・コロンビア特別区へ行ってまいりました!

そして、夫は別の用事で昼間いなかったので単独で観光しました。

ということで、今回も「天才的な下手さ」と呼び声高い(?)私の写真をご覧ください。

大統領官邸「ホワイトハウス」!

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ワシントン・モニュメント!(初代大統領ジョージ・ワシントンの偉業をたたえて造られたそうです。)

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ワシントンD.C.には「スミソニアン協会」(くわしくはこちら)が運営している、素晴らしい博物館&美術館郡があります。しかも、全て無料!

「国立航空宇宙博物館」では、巨大なロケットに開いた口がふさがらず…

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「国立自然史博物館」では、動物や恐竜の生態に、ほかの子供たちと一緒に見入り…

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「ナショナル・ギャラリー」(国立絵画館)では、ルノワール、モネ、ロートレック、ゴーギャン、ゴッホ、セザンヌ、そしてカサット(くわしくはこちら)の絵を前に心の洗濯…。

正直言って絵はよく分からないのですが、自分の気に入った絵をじっと見ていると、歩き回って疲れた体に何となく力をもらえるような感覚になりました。気がついたらほとんど毎日寄っていました。

(でも、この辺からは夢中になってカメラはバッグに入れたまま…。(´_`。))

そして何といっても一番心に残ったのは、「ホロコースト記念博物館」です。ここには、ナチによるユダヤ人への迫害、虐殺の実態が映像、写真、資料、遺留品をまじえて展示されています。「the book thief」という本を読んだこともあり、展示のひとつひとつに心を揺さぶられました。

本に出てくる「焚書」や「パレード」についてのコーナーもありました。ユダヤ人が多くの命を奪われただけでなく、心をつぶされていった過程に涙が出ました。

「私はけがれた血の人間です」(私の意訳です)と書かれたプラカードを首から吊り下げて、通りを歩かされている男性。

ひと目でユダヤ人だと分かるように黒と白の縦じまの服を着せられ街角にたたずむ少年。

収容所行きのトラックに詰め込まれた人々の凍った目。

管理するために番号の刺青が彫られた、たくさんの腕。

明らかにリンチによって殺されたであろう若者。

見世物として街中で首をつられている女性。

まるで「物」のように積み上げられた死体の山。

収容所で生き延びた人たちの証言を集めた映像を見ました。一人の白髪の男性が言います。(私の意訳です)

  家に戻れてからも、本当にあの日々が終わったのか実感が持てませんでした。

  一日中働いて家に帰って、ひとくち、ふたくち、お酒を飲みます。

  それから声をあげて泣きます。

  毎晩、毎晩、泣きました。

  自殺してしまいたかった。

最後に彼は涙を浮かべて、かすれた声で言います。  

  but, I can't.

人間が人間であることを踏みにじられた人々の悲鳴が聞こえてくる展示でした。

なかに、ナチス率いるヒトラーを人々が熱狂的に支持している映像もありました。笑顔で旗を振っている人たちを見ているうちに「こんな時代もあったんだ」では済まされない何かがあるように思いました。

私たちは、どうも大きな物事ほど、重要な物事ほど、判断を誰かにゆだねたくなる傾向にあるようです。テレビで見聞きしたことやえらい人が言っていることを、問題が重たければ重たいほど、うのみにしてしまうことが多い気がします。

自分の周りにいる人にいじわるをしてはいけないことは判断できるのに、

国を守るために戦争はやむを得ない、などと言われると、とたんに周囲を見回して何が正しかったんだっけ? と心もとなくなったりします。

どんなにたくさんの理屈を並べられても、最後には自分の「心の声」がきちんと聞こえる人間でありたいと思いました。

さて、ワシントンD.C.は桜の名所。ちょっと期待していたのですが、残念ながら少し早すぎたようです…。けれど、来た日からポカポカ陽気、一人ですから、疲れたらのんびり博物館郡の間に広がる芝生を見渡せるベンチに腰をおろし、道行く人を眺めたり、本を読んだり、コーヒーを飲んだり、ホットドッグをほおばったり。

たくさん感じて、たくさん考えた、しみじみ一人観光。たまには、こういうのもいいですね!ヽ(^◇^*)/ 

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The League of Frightened Men

久しぶりに、私好みのミステリーを満喫しましたヽ(^◇^*)/ 

The League of Frightened Men Book The League of Frightened Men

著者:Rex Stout
販売元:Bantam Dell Pub Group (P)
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ページ数: 302ページ

作品区分: ミステリー

ネロ・ウルフ氏のもとに、Mr.Hibbardから、命を守って欲しいという依頼の手紙が送られてきた。大学時代に彼とその仲間たちが悪ふざけをして、後輩に一生残る怪我をさせてしまったのだが、その後輩の男が自分たちの命を狙っている、というのだ。大学を卒業してからも、彼らは怪我を負わせてしまった罪を贖いたい気持ちから、今でも「同盟」を結んだように頻繁に集まり、その後輩に援助をしてきたのだが、今になって「同盟」のメンバーたちに殺人の予告状が送られはじめた。そして、メンバーの一人が崖から落ちて死亡したという。警察は事故死というが、Hibbardたちはその後輩が殺したに違いないと、震えあがっているというのだ。

そして、一生残る大怪我を負わされた男というのが、新聞で話題になっている、自分が犯した殺人の内容をつづった本を出版したというPaul Chapinであることが分かり、にわかに興味を持ったネロ・ウルフは早速Mr.Hibbardに連絡をとるよう、助手で私立探偵のアーチー・グッドウィンに指示をする。

しかし、連絡がとれたのはMr.Hibbardと同居している姪。彼女によると、Hibbardは4日前から行方不明だという。そして第二、第三の殺人が…!? ―― 犯人は一体誰なのか? 殺人の予告状は誰が書いたものなのか? 戦々恐々としている同盟のメンバーたちの命は果たしてどうなるのか? ―― 

外出嫌いで美食家、130キロあまりの巨漢、ネロ・ウルフと、活発で社交的な助手役、アーチ・グッドウィンの名コンビが事件解決にのりだします!

作家について

Rex Stout(1886-1975)は、アメリカ、インディアナ州に生まれる。学校における金融システムを考案し、400もの地域で導入され成功を修めた。社会問題に非常に関心が高く、第二次世界大戦中には反ナチズムを訴えるなど、精力的に活動した。1934年、最初のネロ・ウルフ作品を執筆。その後も次々に作品を発表、ネロ・ウルフ・シリーズは全部で73作にのぼる。本作品はシリーズ第二作目(1935)。

感想

知的でユーモアのあふれる会話、しっかりした謎解きと、キャラクターが魅力的な主人公たち、この三点が揃っているミステリーというのは、私的には、いちころ、どはまり、ストライク、でございます。

ネロ・ウルフ氏は、外出嫌いで、蘭の手入れが趣味、美食家で、体重は130キロにのぼります。そんな彼の右腕、ワトソン役の私立探偵、アーチー・グッドウィンは、ネロ・ウルフに反して、活動的で社交的で、本作品から推測するになかなか女性にもてるようです。

シリーズはファンも多く、Wikipediaにたっぷりと彼らの人となりが説明されていますので、興味のある方は覘いてみてくださいね。(こちら

語り手、アーチー・グッドウィンの一人称で物語は進んでゆきます。ネロ・ウルフ氏は外出嫌いですから、必然的にアーチーが外に出て捜査をし、それを「安楽椅子探偵」であるネロ・ウルフが解決するというパターンになります。そしてタイプの正反対な二人の会話には、思わずくすっと笑ってしまいます。特に始めのほうで、Mr.Hibbardからの依頼の手紙を彼になりきって読みあげるアーチーと、それにつっこみを入れていくネロ・ウルフのやりとりは、掛け合い漫才のようでした!(‐^▽^‐)

けれど、吹き出している私に、ネロ・ウルフ氏の鋭いお言葉が…

"To assert dignity is to lose it."

"If you eat the apple before it's ripe, your only reward is a bellyache."

"In any art --and I am an artist or nothing-- one of the deepest secrets of excellence is a discerning elimination."

この世の中の真理をついた言葉たち(アフォリズムというのだそうで…)が、また本シリーズの魅力なのです。そして私のツボなのです。

残念なことがひとつ、ネロ・ウルフ氏が美食家であるということで、本作品に美味しいものがたくさん出てくることを期待していたのですが、

……ネロ・ウルフ氏はビールばっか飲んでましたね。(´-ω-`)(アーチーは牛乳ね)

正直言いますと、今回はネロ・ウルフ氏の、持って回った知的な表現に、いささか苦労しました。(私の語彙力がないってことなんですけどね…)しかし、だからといって氏の魅力が劣ることは、みじんもございません!

最後に、本作品の始めのほうで、退屈すぎてうんざりしているアーチーにネロ・ウルフ氏が投げかけた言葉を引用したいと思います。ちょっと長くなりますが、おつきあいくださいね。

"Archie. One would know everything in the world there is to know, if one waited long enough. The one fault in the passivity of Buddha as a technique for the acquisition of knowledge and wisdom is the miserably brief span of human life. He sat through the first stanza of the first canto of the preamble, and then left for an appointment with ……let us say, with a certain chemist."

―― 恐れ入りました。

「謎解き」については、読んでからのお楽しみということで。

皆さん、どうか一度、ネロ・ウルフ氏に会ってみてくださいな。(*゚▽゚*)

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