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Truman Capote

The Complete Stories Of Truman Capote (Vintage International) Book The Complete Stories Of Truman Capote (Vintage International)

著者:Truman Capote
販売元:Vintage Books
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トルーマン・カポーティの短編集。

私のお気に入りは「Preacher's Legend」

Preacherは、小柄で年老いた黒人。アメリカ南部のいなかに独りで住んでいる。妻にも先立たれ、友人も亡くなり、子供たちは出て行き、人生でするべき仕事も残っていない。そんな彼が毎日、同じ時刻、同じ道順で、向かう場所があった。その場所でPreacherは、あるものがやって来るのを待っていたのだ。通い始めて約六ヶ月たった五月のある日、彼は待ち望んでいたものが、とうとう現れたのを目にする。

けれどPreacherがそのとき感じたのは喜びどころか、恐怖だった。彼は年老いた体をおして、できるだけ早く走って逃げ、玄関のドアを閉め、鍵をかける。しかし、やがてそのものたちの低い歌声が聞こえてくる。そして彼の玄関のドアがノックされた。

Preacherが待っていたものとは果たしてーー?

トルーマン・カポーティ

1924年、アメリカ南部ニューオリンズで生まれ、幼少時をアラバマで過ごす。父親が刑務所に入り、両親は離婚、カポーティの養育権をめぐって、醜い争いを繰り返していた。

後に母親にひきとられ、NYで暮らしはじめる。カンザスの一家殺人事件を題材にした「冷血」が話題となり、彼はテレビや雑誌でとりあげられる有名作家となる。しかし、長年摂取し続けたドラッグとアルコールは彼を蝕み、1984年にその生涯を閉じた。

感想

「Preacher's Legend」も含め、筋書きはどの話もとってもシンプル。分かりやすいです。けれど肌をじかに触られたみたいに超リアル。濃い!って感じです。

私は彼の育ったアラバマのお隣、ジョージアに住んでいますが、この本を読むと、スコールがやってくる前の、湿気を含んだ重たい空気や、雨上がりの土や草から放たれるむっとしたにおいを感じます。(たとえNYが舞台の話でもその印象は変わりません)

そしていったん、その濃厚な世界に入り込んでしまうと、一話読み終えた後、なかなか次にいけません。しばらく抜け出せなくて、気持ちが切り替わらないんです。私ははまりすぎて、夜なかなか寝付けない日もありました。(ホラーという意味じゃなくて…)

日本ではカポーティの映画も公開中とのこと、ぜひぜひあわせてこの本も読んでみてくださいね!

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